校長挨拶

航空技術者プログラム第一期生を迎えいれて
 
安藤安則

 沖縄高専の航空技術者プログラムのスタートに当たり、ご挨拶申し上げます。
 沖縄県は、平成22年3月に「沖縄21世紀ビジョン」の構想を示しました。2030年をめどに沖縄の将来のあるべき姿を描きその姿に向かって、基本計画及び実施計画を立てたビジョンです。 “「希望と活力にあふれる豊かな島」推進戦略”を掲げ[那覇空港の機能強化]・[国内・国際航空ネットワーク]・[離島航空路の充実]を目指しています。そうした背景のもと、2015年6月1日にANAホールディングス(株)は航空機整備専門会社「 MRO Japan 」を設立することを発表しました。同社は、現在の大阪・伊丹空港で行われている航空整備事業を2017年下期(予定)に沖縄那覇空港へ移管し、中小型機を中心に機体整備を専門に行います。沖縄県の新たな雇用先として、非常にうれしいニュースとなりました。また、日本を取り巻く航空業界は現在大きな分岐点を迎えています。団塊世代の大量退職による航空機整備士の不足、三菱航空機株式会社によって40年ぶりに我が国で生産される旅客機MRJ( Mitsubishi Regional Jet )の生産体制に向けた人材養成、アジアの航空需要増加に伴うパイロット不足等が問題となっており、日本の空は人材不足に陥っています。

 この様な状況を踏まえ、平成27年度4月沖縄工業高等専門学校は「沖縄の空をそして世界の空を支える航空技術者へ!」というスローガンのもと、航空技術者を育成する4年間の航空技術者プログラムを設立しました。今年度より始まった新たなプログラムに一期生として16名を迎え入れ、新体制のもと「整備基礎1」という新設講義を始めております。また、9月初旬には全日本空輸株式会社(ANA)全面協力のもと講義中心のインターンシップを行い、同月中旬には日本トランスオーシャン航空株式会社(JTA)のご協力のもと実践的教育を中心としたインターンシップを実施いたしました。本プログラムは、まだまだ発展途上であり、試行錯誤の毎日ではありますが、着実に認知度は上がっており、航空機整備会社だけでなく内装品関係、重工業関係にも注目されるようになってきました。

 近い将来、沖縄県が航空人材の育成拠点として我が国を引っ張る存在になり、その中心に本校の「航空技術者プログラム」があれば大変喜ばしいかぎりです。今後とも航空業界の企業と新しいチャレンジを続ける沖縄高専を皆様からの温かい目で見守っていただければと存じます。以上をもちまして、本プログラムのご挨拶に代えさせていただきます。

2015年9月25日
沖縄工業高等専門学校長  安藤 安則