学生の活動
「2025年度 溶接学会九州支部 優秀学生表彰」を受賞しました
一般社団法人 溶接学会 九州支部より「2025年度 優秀学生表彰」の受賞者が発表され、本校 機械システム工学科5年の仲本 凜さんが表彰を受けました。
研究題目:摩擦攪拌処理による軽合金の室温加工性の向上に関する検討
アルミニウム(Al)合金やマグネシウム(Mg)合金は、軽量かつ高強度であることから、自動車などの輸送機器の軽量化・低燃費化を支える材料として期待されています。一方で、特にMg合金は結晶構造の特性から、室温での曲げ加工性が低いという課題があります。本研究では、この課題の解決方法として摩擦攪拌処理(Friction Stir Processing:FSP)に着目しました。FSPは、回転工具による摩擦熱と塑性変形を利用して材料内部の組織を微細かつ均一にする技術で、室温でも塑性変形が起こりやすくなり、加工性の向上が期待されます。本研究は、山口東京理科大学 工学部 機械工学科 千葉研究室 と本校 機械システム工学科 津村研究室による共同研究として実施されました。山口東京理科大学ではAl合金円板の成形性向上について、本校では難燃性Mg合金板の曲げ加工性向上について、それぞれ研究を進めました。
仲本さんは、研究室配属直後の2024年度末(2025年3月)から本研究に主体的に取り組み、円形状および直線状の2種類のFSPに関する実験を実施しました。特に直線状FSPについては主担当として研究を進め、その成果を卒業研究論文としてまとめました。また、関連する学会・講演会において2件の口頭発表を行い、そのうち1件では発表者として登壇するなど、積極的な学術活動が評価され、今回の表彰につながりました。
共同研究題目:摩擦攪拌処理を施したアルミニウム円板の深絞り成形性の向上と耳の抑制
卒業研究題目:難燃性マグネシウム合金の摩擦攪拌処理部の曲げ挙動に及ぼす荷重負荷位置の影響
卒業研究概要:軽量かつ高比強度を有するMg合金は、輸送機器の低燃費化を目的とした構造部材として期待されている。一方で、六方最密構造(HCP)の結晶構造を有することから、室温付近での曲げ加工性に劣るという課題がある。本研究では、この課題の解決手法としてFSPに着目した。難燃性Mg合金板AZX612(板厚2mm)にFSPを施し、施工部および荷重負荷位置の違いが曲げ加工性に及ぼす影響を調査した。母材およびFSP施工方向に対して平行・垂直方向の各位置(前進側、中央部、後退側)から曲げ試験片を採取し、3点曲げ試験およびV曲げ試験を実施した。その結果、垂直方向の前進側および後退側の曲げ試験片で高い曲げ加工性が確認され、FSPによる組織改質が局所的に強く影響することが示唆された。
【山口東京理科大学 千葉研究室(外部リンク)】→ https://chiba-lab.rs.socu.ac.jp/
【溶接学会九州支部 優秀学生表彰】
学生の溶接・接合工学への関心と学修を奨励する目的で、2020(令和2)年度卒業生より設けられた表彰制度です。
【溶接学会 九州支部(外部リンク)】→ https://jweld.jp/support/kyushushibu/

仲本さん
(撮影日:令和8年3月31日(火))

最終更新日:2026.05.15